就園前保育(プレ保育)の生活環境について


“アクアリウム(水槽)の設置について”







 
Animal assisted therapy (日本での呼称はアニマルセラピー)という言葉をご存知ですか?


 まだまだ科学的根拠の評価や証明が進んでいる最中の分野ですが、日本でも大学の学部内にコースが創設されたり、海外では乗馬療法として馬と一緒に森林浴をしたり、医療機関に犬が派遣されたり、世界的に普及が進んでいる分野でもあります。


 「therapy(セラピー)」は「治療・治癒」を意味する言葉ですが、動物(主に哺乳類)との触れ合いの中には
人の心のストレスを軽減し、気持ちを穏やかにする効果があるとされ、今後も更なる研究と普及が期待されている分野です。


 幼稚園における哺乳類との触れ合いはなかなか限られてしまいますが、子どもたちが日常的に通う教育・保育環境においても、この試みが可能です。 それが、アクアリウム(水槽)です。


 この度、大勢の子どもたちにとって最初の社会の入り口になりつつあるプレ保育(幼稚園接続保育)を行っている
「木の実フォレスト(保育棟)」に、アクアリウムを設置致しました。 アクアリウムは欧米では家庭におけるインテリアの感覚で広く普及していますが、日本では熱帯魚等の愛好家の方たちの楽しみとして一部の間では良く知られており、また、小児科などで大きな水槽をご覧になられた方もいらっしゃるかと思います。


 当園にも年少以上が生活をする園舎階段の入り口付近に既に小さな水槽が2、3基あり、メダカやグッピーなどが泳ぐ姿があります。 お気づきになられた保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、めばえサークルや入園説明会にご来園された際に、
まだ小さな子どもがピタッと足を止め、水槽をじーーーっと覗き込んだり、水面に指を近づけて関心を示したりする様子をご覧になられたことがあるかもしれません。


 また、教員の間ではよく知られている姿なのですが、初めて親と離れ離れになって不安で仕方がなくて泣いている子どもを、教員があやしながら小さな水槽の前に立つと、中にはだんだんと泣くのをやめて魚を目で追うことがあり、次第に涙が止まることがあります。 体の小さな子どもたちにとって、動物や小動物は心を慰めたり安らかにしたりする力があるのかもしれません。


 実は、今回アクアリウムを設置するきっかけになったのが、木の実フォレスト建築当初からの園長の夢であり、上述のようなことに気付いていた教員たちの声でした。 設置されたアクアリウムは小さな水槽と比べるとかなり大きなものですが、もちろん水族館のような大迫力ではありません。 しかしながら、小児と大人はおおよそ5〜6倍ほどの容積差(体の大きさの差)があり、
子どもたちは我々大人から見た水槽の大きさの数倍の大きさを体感しています。(久しぶりに幼稚園や小学校に行ったときに、「あれっ、教室や椅子って、こんなにちっちゃかったっけ?」と感じた御経験のある方も多いと思います。)


 元々「木の実フォレスト」を新設した際にアクアリウムを設置したかったのですが、予算が足りず至っておりませんでしたが、コツコツと積立を行い、この度ようやく設置できる運びとなりました。


 またアクアリウムの設置にあたっては、子どもたちに大人気のニモ(クマノミ)など色彩豊かな魚を飼えるように、
淡水ではなく海水仕様にして、自然界の彩りの不思議を見てとれる環境にしました。


 プレ保育に通う子どもたちに、そして、年少以上のお兄ちゃんお姉ちゃんたちに、生き物や自然の不思議との新たな出会いが生まれ、そして何より、悲しい涙がほんの少しでも早く止まればいいな、という願いを込めて・・・。

                   
平成31年(2019年)4月吉日



  土台工事               土台の写真1
  
子どもの動線を考えて埋め込み式に     土台の写真2

  設備設置               機器の写真
   
海水ろ過装置(左)と水温調整器(右)

  水槽できた!             水槽の写真1

  海水ざぶ〜ん!            水槽の写真2
   
砂が巻きあがっていてまだ白濁しています

  難破船が沈んだ海の底         お魚の写真1
   
お魚の生活がはじまったよ!        お魚の写真2





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